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東京オリンピック エンブレム 盗用疑惑について

2015年09月01日

家具のフクタケのつぶやき

佐野氏による東京五輪のエンブレムの盗用疑惑について今問題になっています。
本当に真似をしたのかどうかは佐野氏本人にしかわかりません。
たまたま似てしまう事はあるかもしれないですし、ひょっとしたらコピーをしたかもしれないですが私にはわかりません。
本当にやったのかどうか色々と議論はあると思いますが、私はなぜここまでこの問題だけを騒ぐのか少し疑問に思っていました。当然国際的なイベントなので大きな問題なのは間違いないですけどね。

なぜならデザインのコピーなど私が働く家具業界では普通に行われているからです。
ある地方の展示会ではヒット商品が出ると、次の展示会には似たようなコピー商品ばかりになったりとこんな事は普通です。
先月の行われた某有名メーカーの新作発表会は案内のチラシも作らず、ホームページでの告知も無しで販売店に口頭で伝えるだけでした。
なぜかと言うともっと規模の大きな家具メーカーがコピー商品を作って直ぐに販売してしまうからです。
またハウスメーカーやデパート主催の家具の展示会では他の人が皆帰ったあとに、メーカーの開発の人間が競合する他社の売場で製品採寸してソファなどのどういった素材が使われているか調べてコピー商品を作ったりと言う事は普通に行われているのです。
この手のエピソードはまだまだ他にもありますが、今回はやめておきます。
だからデザインを真似するのが普通の国でなぜこの問題だけ騒ぐのかと思っていました。
そしてこの問題の根底には日本の職人気質が大きく影響しているのではないかと私は考えています。
基本、日本では職人さんが技術を手取り足取り教える事はありません。
私も家具職人を9年経験しましたが、「見て盗め」でした。分から無い事を聞いてもまともに教えてくれる事は無く怒られるばかりでした。
ひたすら見て真似をしてやって見て失敗すると怒られる、そんな中で少しづつレベルに合わせて少しづつ教えてくれるようになって行く。
これが普通でした、だから家具をデザインする時も、まず売れている家具を見て真似るのです。
これは家具業界を見る限りほぼ無意識と言っても良いぐらい気軽に罪悪感もなく行われています。
他の業界の事はよくわかりませんが、同じような感覚で真似をして製品を作る業界は以外と多いのではないかと私は推測しています。

もう少しデザインに対する意識を高くしてオリジナリティに溢れたデザインが沢山生み出される国に日本もなってほしいですね。

そう思うと旭川の家具メーカー カンディハウスは全ての家具のデザイナーをつけて家具をデザインしていきます。コピーされる事はあっても真似はし無いこの姿勢を貫かれていて、日本で物造りを続けて来たからこそ海外でも評価されるようなメーカーになったのでしょうね。

家具の福岳
小川直樹

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